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一日練習

吹奏楽

令和4年4月9日(土)

始業式、入学式(7日)、対面式、部活動紹介(8日)を終えて、ちょっと疲れたところで一日練習でした。

入学式の部活動によるお出迎え。
コロナ前に比べると本当に寂しい限りです。しかし、昨年から徐々に再開できてきています。
対面式も、1年生と3年生が体育館に集まって開催できました。(2年生は教室・・・。ごめんなさい。)
部活動紹介。
吹奏楽部は恒例のディープパープル・メドレーの短縮バージョン。

体育館の前後で部活動がアピールしていました。

実は我が家の末娘も小学校に入学。
楽しい小学校になればいいな~。吹奏楽がある小学校なので、やりたい!って言ってくれているので楽しみ
です
帰りに「チヨコレイト」をやって、じゃんけんに負け続けて拗ねています。

怒涛の新学期が始まった!という感じです。

アンサンブル発表会

定期演奏会に向けて、開演前、休憩時間、第3部のアンサンブルの発表会でした。

朝は木管5重奏。

これが、1年生によるアンサンブル。

しかも、初心者が3名も入っています。

この初心者たちは11月のオータムコンサートで、フレキシブル・アンサンブルを演奏していました。

その時に比べて、もう同じ人とは思えません。

隔世の感がありました。

ちょっと感動して涙してしまいました。(最近涙もろい・・・)

ということで、ぜひ会場で彼らの雄姿をご覧ください!

昼にはサキソフォン7重奏。

サックスパートの2,3年生全員集合のアンサンブル。

これはまだまだ・・・・。
まあ、みんな上手だから大丈夫でしょう!

フルート3重奏。

2年生が頑張っていました。
やっぱりアンサンブルは良いですね!

一人一人が活躍できるし、何より音楽していて楽しいと思います。

合奏と同じくらい、アンサンブルもみんなで楽しんでもらいたいです。

ステージ・ドリル

今回は「ルパン三世のテーマ」と「名探偵コナンのテーマ」

大野雄二作品2連発。

結構似ています。

どちらもカッコいいですので、マーチングでビシっと決めてくれると思います。

今回も2年生の担当2人が全てを考えてくれました。

ちなみに、1年生にはマーチング経験者が数名います!!
これで、彼女たちの負担もグッと楽になるでしょう。(あ、捕らぬ狸の皮算用ですが・・・)

こちらも一生懸命に準備して、あともうちょっと。もう一杯かも・・・。
がんばれ~!

ローマの祭り 第1楽章

だんだん形が見えてきました。

とてつもなく難しい部分が見えてきました。

いや~本当に素晴らしい作品です。

これをしっかりと完成させて、お客様に「ローマの世界」を届けましょう~。

第1楽章「チルチェンセス」

ちなみに第1楽章「チルチェンセス」は、ローマ市民に対して為政者(皇帝)から与えられた「娯楽」の事です。

この「娯楽」がなかなか刺激的な内容なのです。

人と猛獣(ライオン、象、キリンなど、北アフリカサバンナから供給されていました。あまりにこの娯楽が開催されたため、猛獣の数が激減したとも伝わります。)や人と人の戦いです。

現代の格闘技と大きく異なるのは、命がけと言う点

実際に毎回死者が多数出ます。

戦う奴隷「スパルタクス」(剣奴)は命がけの闘いの日々を乗り越え、例外的に自由民の地位を獲得し、貴族的な生活を手にした者もいたそうです。

ちなみに、映画『グラディエーター』ではこの情景が見事に描かれています。

主演のラッセル・クロウが本当にかっこいい!
ハドリアヌス帝(五賢帝)も登場して、世界史を学ぶ上でも非常に有意義な作品です。
ちなみに、通称「コロッセオ」(コロッスス・ネロニス)での戦いのシーンは圧巻。
クライマックスは皇帝コモドゥスとの闘い。実際に剣奴と戦い命を落とした皇帝が存在しており、フィクションと史実を見事に組み合わせた作品です。

ちなみに、この「チルチェンセス」を広めたのはネロ帝と言われています。

通称「コロッセオ」は建設を始めたネロ帝から名前が取られています。

「コロッスス・ネロニス(ネロ帝の象 の意味)」は「コロッセオ」の入り口に立つネロ帝の象からとられたニックネーム。

暴君ネロ。

ネロ帝 母殺し、師(セネカ)を死に追いやり、そしてキリスト教徒を初めて迫害したと伝わります。

ローマの整備のために、火を放つと「ローマの大火」後64年 と呼ばれるほどの大災害になってしまいました。

そこで、濡れ衣の罪をかぶせられたのが「キリスト教徒」でした。

まだイエスが処刑されてから30~40年。

第一の使徒「ペテロ」がローマで殉教したのが64~68年の頃。
つまり、ネロ帝の迫害です。

ちなみにこの「チルチェンセス」は、「アヴェ・ネローネ祭」とも呼ばれます。

「ネロ帝万歳!」という、「娯楽」(刺激的な!)を提供してくれるネロ帝を賛美しています。

この当時、「死の闘い」を提供する専用の円形闘技場はタウルス円形闘技場(1万人収容)しかなく、大勢の観客に提供するために「キルクス・マキシム」(キルクス=戦車競技場、マキシム=最大)で行われたりしていました。

ちなみに、「キルクス・マキシム」はトラヤヌス帝(五賢帝 位98~117)の大改修で30万人!収容の大競技場になりました。

現在の「キルクス・マキシム」。なかなか・・・・。ローマは世界遺産だらけで、保存するにはとんでもない費用がかかるのでしょうね。

レスピーギ作曲のローマの祭りでは、この「キルクス・マキシム」で大勢の自由民を集めて行われた「娯楽」を見事に描写しています。

あまり趣味の良い内容ではありませんが、猛獣がキリスト教徒を食いちぎるシーンがメインとなっています。

とても印象的なトランペットのバンダ(ステージから離れたところで演奏)が、娯楽の始まりを告げるファンファーレを演奏します。

これは「ブッキーナ」と呼ばれるトランペットの祖先が指定されています。

ツタンカーメンの墓所から出土したトランペットの祖先。(前15世紀)
唇の振動のみで音を変える、金管楽器のとてもシンプルな形態。
これと似たようなものと言われています。

ちなみにこのブッキーナはレスピーギが指定した楽器ですが、当時実際に使用されていませんでした。

古楽器の能力から、当時演奏されていた音楽を想定してファンファーレは自然倍音のみで構成されています。

また、面白いエピソードとして、ナチスドイツがこの楽器を復元していたというのです。

ドイツ「第三帝国」

これは、古代ローマ帝国=第一帝国、神聖ローマ帝国=第二帝国 と言う意味です。
何とも尊大な名称です。

この流れで、古代ローマの文化復興と称して「ブッキーナ」の復元も行われていたそうです。

ちなみに、ドイツと強い結びつきを持ったイタリア(ムッソリーニ)でも同様の動きがあったようです。

この作品に「ブッキーナ」の指定があることが、ファシズム国家の名残というのも興味深いエピソードです。

ちなみに1928年に作曲され、1929年2月21日にニューヨーク・フィルハーモニック・トスカニーニ指揮、ニューヨーク・カーネギーホールで初演されています。

このニューヨーク・フィルは現在では世界トップレベルのオーケストラになりました。

しかし最初からそのような実力があったわけではありません。

1909年にグスタフ・マーラーを常任指揮者に迎え、格段にレベルを上げました。

グスタフ・マーラー 1860~1911 

マーラーはユダヤ人です。

そして、トスカニーニの厳しい(本当に厳しい!)指導によりさらに磨き上げられ、そこに第2次世界大戦でヨーロッパから逃れてきたドイツ系ユダヤ人の名手が加わりその地位を不動のものにしました。

アルトゥーロ・トスカニーニ 1867~1957 
『トゥーランドット』を演奏したとき、プッチーニの弟子アルファーノが補作した部分に入らずに指揮をやめて、「巨匠はここで筆を止めました。」と言って舞台を去ったという。たしかのあの最後の部分はプッチーニの作風とは全く異なりますが・・・。

ちなみに、「ジューヨーク・フル(Jew York Philharmonic)」などと揶揄されました。

つまりユダヤ人とゆかりの深いこの作品が、ファシズムと強いつながりのある作品とが出会い世界的大ヒットを生み出しました。

しかもこの8か月後、10月14日にウォール街での株価大暴落から端を発する「世界恐慌」が起こるのです。

4つの楽章で古代ローマをつづる名作「ローマの祭り」(残念ながら3楽章は演奏しません・・・)

生徒たちにも歴史的な背景、その情景を思い浮かべながら演奏してもらいたいです。

ぜひ、会場でお聴きください!

とにかく、定期演奏会に向けて頑張っています!!

お楽しみに!!

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