令和7年8月5日(火)
時間は日々過ぎていき、本番までやるべき課題は山ほどあります 。
しかし、一方で早く本番になってほしいような、もっとこのメンバーで音楽を作っていたいような、矛盾した気持ちを抱く毎日です 。
午前は未来組、午後は開智組の2部練習は、実際にやってみるとかなりきついですが、これこそ私が求めていた日々でもあり、充実した素晴らしい時間を過ごすことができています 。
開智未来の音楽
県大会に向けて、自由曲は細部まで徹底的に仕上げており、時には新たな発見をしながら進めています 。
日曜日には加須市フライングカープウィンドオーケストラの団員、月曜日には打楽器の講師の先生と助けて頂いたおかげで、大きく前進したように感じます 。
また、その他のパートレッスンの効果も絶大で、ホルン、サクソフォン、打楽器の演奏が劇的に良くなりました 。
打楽器は1年生4名全員が元気で一生懸命、楽しそうに練習しており、演奏面でもハラハラドキドキさせてくれます 。
サクソフォンにも3名の1年生がおり、そのうち2名がソロを担当しています 。
コンクールメンバーである12人の1年生は非常に頑張っており、これまでの経験を振り返っても、これほど頑張る1年生は記憶にありません 。
練習も期待以上に熱心かつ丁寧にこなし、「まじめ」な開智未来の生徒の良い面が出ていると思います 。
今日は2時間以上かけて基礎合奏を長めに行い、豊かな響きと揃えることの両立を目指す新たな段階に進めています 。
これも予想以上の進度です。もっと時間がかかると思っていました。
このメンバーとは3か月程度の付き合いですが、残りの時間を思うと感傷的になることもあり、かなり情が移っているようです 。
彼らの個性が光る音楽がさいたま市文化センターに響き渡るのが今から楽しみです 。何しろ「オオトリ」を飾る開智未来。
会場を埋め尽くす他校の生徒たちの心にも届く最高の音楽を創り上げるために、もっともっと「良い音」を練り上げていきましょう 。
凡事徹底:清掃とリーダーシップ
開智未来高等学校吹奏楽部のスローガンにある「凡事徹底」は、非常に大切な言葉です 。
私の信念として「生徒に求める前に、大人から」という考えがあります。
その典型的な例として、これまでどこの学校でも取り組んできた「凡事」は「清掃」です 。
これは初任校である庄和高校で教わった「清掃指導」の本質がもとになっています 。
久喜高校では、練習場所だった合宿所を大掃除しました。畳を上げてバルサンを焚くなどして徹底的にきれいにしました 。
すると、生徒たちがだんだん「キレイ」に使うようになり、元からきれいな場所を汚すことへの罪悪感を感じるようになったようです。
不動岡高校では、もともと校舎が新しくてきれいだったため、生徒たちもきれいに使おうという意識が高く助かりました。
松伏高校では、薄汚れた校舎をきれいにするため、休日に朝1時間かけてトイレや廊下、階段の掃除を続けたところ、吹奏楽部員たちが手伝ってくれるようになりました 。
今年からお世話になっている開智未来高校の校舎は、旧県立北川辺高校のものなので「古い」です。
でも「汚い」のは「古い」だけでなく、使い方に問題があると思っています。
4月の初めから、部活で使用する音楽室の清掃、担任する教室、廊下と徐々に「キレイ」にする活動を始めました 。
夏休みに入り、私自身が学校にも慣れて「汚れ」に目がいく心の余裕ができたので、職員室や階段など、少しずつ「キレイ」にしていきます 。
かつて、松伏高校の時に生徒から「先生のおかげでトイレがきれいになってうれしい!」と言われ、複雑な気持ちになったことを思い出します。(清掃のおじさん・・・ですかね。)
私は「ごみ」や「ほこり」が当たり前のようにある環境では、生徒たちの健やかな成長につながる教育はできないと考えています 。
生徒にリーダーとしての行動を求めるには、まず教員がリーダーとして振る舞う必要があります 。
「よくないな」と思ったら自ら行動するのがリーダーです。
その例が、ごみを片付けたり、机を拭いたり、掃除することです 。誰かがやってくれるのを待つのではなく、その「誰か」になれるのが「リーダー」です 。
そして、リーダーにふさわしくないのが「言い訳」です。
「行動」しない言い訳をいくらしても、目標は達成できません。
特に、校舎が古い、立地が悪いなど、自分ではどうにもならないことを言い訳に使うべきではありません 。それは夏が暑いのと同じです。
そうした環境の中で、できることに焦点を当てて行動し続けるのがリーダーです。
この夏休み中に、せっせと校舎内を掃除して、きれいになった状況を想像すると、とても楽しくなります 。まずは掃除から、凡事徹底です 。
もちろん音楽も頑張りますよ!
さあ、あと1日 。
私たちの音楽をさらに磨き上げましょう 。
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