令和4年10月1日(土)
現代史補習。
今年度も頑張っています。
部活の影響を最小限にと考えて、放課後の短い7時間目のある月曜日と水曜日。
つまり、生徒も私も8時間目、9時間目を頑張っているわけです。
これは結構疲れます・・・。
補習は基本一方的に情報を伝え続けます。
進度を上げて、出来るだけ効率よく進めたいからです。
昨今、アクティブラーニング(私は非常に好意的に捉えています)の重要性が叫ばれて久しいです。
しかし、物事には必ず長短、表裏があるもの。
アクティブラーニングの得意な面と不得意な面。
色々とあります。
それが、「時間」の問題です。
どうしても一つの単元を学び終えるのに、ある程度の「時間」が必要です。
これに対して、一斉講義形式は「圧倒的な情報量」がその優位性です。
生徒も意識高く、伝えるほうっもテンション上げた一斉講義はやはり伝統の授業だけあります。
効率よく、スピードアップで進みます。
もちろん、自学、協調学習も素晴らしいと思います。
そして、受験対策の進学補習は「一斉講義」だな~ととりあえず考えています。
学ぶべき内容
日経テレ東大学にて
まさに、先日補習にて「自衛隊発足」について触れたばかり。(本編はまた後程たっぷりと)
認識の相違を感じました。
サンフランシスコ講和条約 1951年
日本の主権回復はなぜ早かったのか?
ちなみに、西ドイツは1954年10月 パリ条約によって主権を回復します。
こちらはこちらで、東西ドイツの分断、首都ベルリンの分断など非常に難しい状態でした。
結果として、東西両国が1949年5月西ドイツ(ドイツ連邦共和国)、10月東ドイツ(ドイツ民主共和国)と別々の国になってしまいました。
それにしても日本はなぜ、51年の段階で主権回復できたのか?
それは
朝鮮戦争 1950年6月25日~
突如として北朝鮮軍が北緯38度線を越えて進軍。
まともな装備の無かった韓国軍は敗北を重ね、9月までに釜山周辺以外を占領されてしまいました。
これに対して 1950年7月7日 国際連合は国連軍の派遣を決定。
1950年7月8日 ダグラス・マッカーサーが国連軍総司令官に任命されました。
「吉田茂が日米安全保障条約を。」提案した
というお話が出ましたが、ぜひその証拠を上げて頂きたいと思いました。
やっぱり歴史を学ぶものとしては、出来るだけ客観的にと考えるようになります。
「日米安全保障条約は、日本に米軍を置くためのもの」
というのは、私も納得できる説明です。
しかし、「経済優先の為に米軍に頼る判断を吉田茂首相がした。」というのは、そういう面もあるでしょうが、アメリカ合衆国の思惑が入っていないのがどうかな~と思いました。
また、「日本には軍隊が無かった」という発言も・・・。
あっという間に警察予備隊が出来上がって、それは旧日本軍の軍人が採用されていきました。
間違いなく「東西冷戦構造」の流れに日本は巻き込まれて行ったのです。
その中での「主権回復」であり、「再軍備」であり、「憲法第9条との矛盾」です。
「専守防衛」の議論
これまた、そもそもその解釈自体が、冷戦構造によって生じた「憲法との矛盾」を乗り越えるための、どう考えても苦しい「言い訳」の積み重ねです。
これについては、日本史の資料集にもしっかりと掲載されている内容です。
河野氏の主張は「時代が変わったから、日本も変わるべき」というもの。
これ自体には何ら疑問を挟む余地がありません。
しかしながら、歴史認識についてこの番組が「義務教育」というテーマであれば、よりバランスの取れたものにすべきだなと感じました。
まあ、ここまでこだわって見ている人も少ないのでしょうが・・・。
でも、歴史見る視点の有無によってとらえ方は変わってきます。
プーチン大統領の演説 20220930
初めてノーカットでプーチン大統領の演説を聞きました。
そこで感じたのは、結構演説が上手ということ。
さて、前出の動画と同じですが、さらに「歴史認識」について考えさせられる内容でした。
国公立大学2次試験の題材にしてもいいのでは?と思ったりして。
帝政ロシア
この演説でも「西側諸国の帝国主義」についての批判がかなり長々続きました。
まあ、一般的な、その通りの内容も多かったです。
しかし!
あなたロシア人ですよね?
帝国主義のどストライクを突き進んで、第1次世界大戦の引き金を引いた張本人という自覚はどこへ・・・。
いやいや、あれは帝政時代の過ちとおっしゃるのであれば、ご自身が「ピョートル大帝にあこがれる」のは一体どんな論理なのか。織田信長にあこがれるみたいな感じかな?
共産党の時代
それならば、なぜに共産党時代のソ連について触れないのでしょうか。
スターリンは独裁体制の下、結局帝政ロシア時代に支配した他の民族へ支配し続けたのです。
レーニンはマルクシズムから、民族自決を高らかに叫びましたが、結局帝政ロシアか、それ以上に過酷な民族差別、抑圧を続けました。
そもそも、1922年ソヴィエト連邦成立の時にロシアと共に連邦に組み込まれた(受け身!)、ベラルーシ(独裁国家)、グルジア(ロシア語読みを嫌って「ジョージア」と国号を変更!)、そしてウクライナ。
これらの国々において、民族自決は長らく奪われ続けたのです。
この事実を否定するならば、はっきりとそれに触れて頂きたかった。
スターリン・ウラ~(万歳)!
とかって言っていれば分かりやすいのですが・・・。
それは無理かな。
近現代ロシア史。
間違いなく、プーチン大統領は歴史に名を残す指導者です。
さて、ウクライナ戦争はどうなるのやら。
「戦争はビジネス」
です。誰かが人の命で儲けています。
この視点を常に失わないように。
「正義の戦い」は存在しません。
ぜひ、世界史勉強しましょう~!
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