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セレクション

令和4年6月8日

学校祭が終わり、代休となれば毎年恒例のセレクション。

セレクション

毎回本当に苦労します。

何より、ここまで一生懸命に頑張ってきたメンバーから55名を選ばなければならないという点が苦しいのです。

とても心苦しいのですが、順番と言う考え方で乗り越えてもらっています。

それは3年生は出場する。という暗黙(?)のルールです。

でも、3年生もセレクションは受けてもらいます

3年生

セレクションの形式は、私と部員全員が奏者を見ない形でスケールと課題曲を聴いて評価します。

現在はGoogleFormsという、素晴らしいツールの登場であっという間に評価は共有できます。
入力はスマホだったり、タブレットだったり。

部員も1年生は全員タブレット端末を使っています。
基礎練習の資料はデータで共有し、基礎合奏はタブレットを見ながらやっています。

その方が間違いなく効率的。

さて。

3年生には逆にプレッシャーがかかります。

見えていないとはいえ、これでメンバーに入るのか?とは思われたくありません。

どうせメンバーになれるから!という適当な人間はいません。
いたら困るな・・・。
学校は性善説で運営しています。

ちなみに評価のデータは名前がありませんから、パート内で演奏順を知っている人にしか誰が演奏しているのか分かりません。

人と競い合うことは、一人で頑張るよりも力が出ます。

でも、その過程は非常に過酷です。

中には1年中競い合っている活動もありますが、それを音楽でやるというのはあまり賛同できません。

甘いのかもしれません。
でも、出来るだけ配慮して、乗り越えやすいハードルを設定しようとしています。

かつては、1年生、2年生は次があるんだから!と割り切れましたが・・・。

自分の子どもが同じ世代となり、保護者の気持ちも共有できるようになると、なかなか割り切れなくなってきました。

また、コンクールで結果が出るようになるとさらにその思いは強くなりました。

そもそも、コンクールだけは一緒に演奏できないというのが寂しい。

できれば全員で、せめて2,3年生は一緒に演奏したいです。

55名

とはいえ、編成、55名、そして実力、そして積み重ねという観点でメンバーを選出しました。

演奏自体は、後でメンバーを確認して納得。(私だけ)

ああ、緊張しちゃったんだな~というメンバーもちらほら。

1回だけのセレクション。

こういうのが得意な人もいれば、不得意な人もいます。

この1回だけで信頼を獲得できるのは、まるでクイズで最後の問題が100万点みたいなもんです。

よく、1年生が上手でメンバー入りしたというのを聞きます。
3年生がメンバーに入らないで・・・。

まあ、野球とか、サッカーとかスポーツでは日常茶飯事でしょう。

でも、音楽ではどうなんでしょうか?(あくまで顧問個人の価値観です。)

これまで2年間の積み重ね(3年生)、1年間の積み重ね(2年生)

これは本当に大切な宝物です。

1年生はまだ数か月ですからね・・・。これからです!

そして、この重みは数分の演奏だけでは伝わりません。

私は、これまでの積み重ねが集大成となって発表する場がコンクールだと思っています。

そんなことを考えて、演奏が終わってからメンバー決定まで2時間以上も悩みました。

今までで一番悩みました。

でも、決めたからにはこのメンバーでA部もD部も素晴らしいコンクールにします。

3年生は最後のコンクールです。

吹奏楽部としての集大成。

3年生にはその思いを背中で、言葉で全体に伝えていって欲しいです。

3年生の熱い思い、そして思いやり、やさしさがこの部活全体の方向性を決めます。

2年生、本当に少数の1年生(3人!?)は間違いなく一生懸命に頑張ります。

特に2年生は一緒に演奏できない同級生の思いを受け止めながら、それを練習に向けてくれるでしょう。

そして、D部門に出場する2年生と1年生。

悔しい思いをした2年生。

その思いを忘れずに、ここからの練習につなげて欲しいです。

今までの良い点は継続し、改善すべき点は改善する。

中にはくやしさから、ヤサぐれる人もいるでしょう。

乗り越えてくれることを期待して、待っています。

切り替えがパッと付けられる人、付けられない人、色んな人がいるんです。

その思いを「評価」する必要はありません。

自分の感じ方を素直に受け止めて、動き出すためのエネルギーをまたためましょう。

そして、そんな苦悩している先輩の姿を1年生は見ています。

真剣に取り組む、悩む、そして乗り越える。

素晴らしいモデルです。

間違いなく大きな波が立った「コンクール・セレクション」

結果が求められる場所に立つからには、それ相応の準備が必要です。

何より、3年生は受験勉強と両立するという覚悟をもってこのコンクールに立ち向かいます。

そもそも、夏の段階で部活動をやっている3年生はどれくらいいるのでしょうか?

音楽部(数名)、インターハイに出る生徒、サッカー部(選手権まで残らないで引退してしまいました)、バレーボール部が春高バレーまで残る!と聞きました。

本当に少数なんです。

不安でしょう。(保護者の皆様も・・・)

でも、だからこそ、彼らは他の大多数の不動岡生には経験できない世界を経験します。

まさに、「修羅場」です。

火事場の○○力」が出まくります。

3年生の2学期まで部活をやった。そして勉強も頑張った。

これは誰にでも出来る事ではありません。

もう、コンクールに出る!と決めた時点で彼らの「飛躍」は約束されています。

ちなみに「教育経済学」では、運動部に所属した生徒とそうでない生徒の30歳での年収に差があるか?というデータ(米国)という研究があるそうです。

想像通り、運動部経験者の年収が高いそうです。

私の理解では、「修羅場」をどれだけ経験したか、は将来の経済的成功にも影響があるのではないでしょうか。

結果が全て!?

生徒には「結果が全てではない!」と伝えます。

しかし、顧問、指揮者である私にとってはコンクールで「結果」を出すことが至上命題です。

それは、3年生のため。

ここまで苦しんで、大きな決断した3年生のために

不動岡史上最高の演奏で結果を出す。

それ以外に選択肢はありません。

コンクールは出るからには、結果を出せる演奏に仕上げる。

部員のみんなも本気です。

最近、私の気合を越える勢いが生徒にあることが多く、ちょっと情けなくなります。

いけませんね・・・。
でも、ちょっとうれしくもあります。

というのは、生徒の能力は間違いなく私より高いのです。
だから、彼らが本気になったら何でもできます!

熱い夏が始まりました。

不動岡高校吹奏楽部の2022年吹奏楽コンクールにご期待ください。

できれば、会場で演奏をお聴きください!

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