令和5年1月31日(火)
週末の「節分会」に向けて練習が進んでいます。
3年ぶりですから、生徒の皆さんは誰一人總願寺で演奏した生徒はいません。
今までならば「楽しみ!」と盛り上がるものですが、なかなか様子が分からないので手探りな感じがしますね。
百聞は一見に如かず。
今年の2月3日が過ぎれば、来年からは楽しみになることでしょう。
アトリエ金澤さん
昨日、学校を中抜けして高田馬場にある「アトリエ金澤」さんへ楽器の受け取り、預けに行きました。
前回初めてお会いして、非常に感銘を受けました。
紳士のリペアマン。これが印象でしたが、今回はこれに加えて「情熱」をひしひしと感じました。
それは、楽器に対する愛情、演奏家に対する愛情、そして音楽に対する愛情です。
楽器の事を語る時の表情が、何とも言えない温かい、優しいのです。
ご年齢はお伺いしていませんが、ベテランなことは間違いありません。
でも、とても若々しく、元気があふれて私にも伝わってきました。
素晴らしい年齢の重ね方をなさっていると、まだ2回しかお会いしていませんが強く印象に残りました。
専門学校の講師なども今は引退されて、工房で楽器と向き合うだけの日々になられたそうです。
「好きでやってますから。」
この言葉にとてもつなく惹きつけられました。
人生も最後のシーズンを迎えて、自分の好きなことをやり続けている金澤さん。
私も本当に好きな事しかしていないのですが、一般企業では引退してさらに年齢を重ねたころに、好きな事を思い切りやり続けていられるのか。
そう考えると、金澤さんの言葉の重みがぐっと増しました。
「楽しい事ばかりではない。」
刷り込まれているのではないでしょうか。
これは「勉強」の影響が強いと思います。
まさに、「勉めて」、「強いる」わけですから・・・。
人生は自分のためにあります。
ですから、自分の人生で最も価値のあるもの。
それは「時間」です。
その「時間」を惜しみなく注ぎ、自分自身の力を磨き続けるのです。
その過程にある様々なことは、肉体的、精神的な苦痛を伴うこともありますが、それはほんの些細な事です。まあ、筋トレの筋肉痛みたいな、だんだん痛みにすら喜びを感じてしまうようなものです。
金澤さんの「好きな事ですから」という言葉には、清々しく、そして幸せが溢れていました。
あの年齢までいつも「情熱」を注ぎ続けた仕事は当然一流です。
直していただいたバリトンサックスは、生徒曰く「音が全然違う」と言っています。
ということで、今回は長年調子の悪いテナーサックス、そしてソプラノサックスを預けました。
これから金澤さんにお世話になろうと思います。
デジャヴ(既視感)
金澤さんとお話していて、ああこの感覚この間も感じたな~とデジャヴのようになりました。
それは、マチュア(熟練という意味!)・パーカッションの田中さんとお話したときと同じです。
本当にうれしそうにお話してくださって、調整した楽器はみるみるうちにいい音を出すように生まれ変わりました。
本当に打楽器への愛情があふれていました。
そこに確かな技術が伴っています。
鶏が先か、卵が先かという話ですが、「愛情」も「技術」も大切です。
ザ・クラリネット・ショップの仕田さんも同じです。
クラリネットを調整している時の真剣な眼差し、そしてお話は本当に楽しいです。
いつもコントラバスクラはその場で1時間ほどかけて調整していただいています。
そこで伺うお話は、とにかく楽器への思い、長年積み重ねた経験、まさに歴史の一部を聞かせて頂ける楽しい時間です。
皆さん、うらやましい人生を生きていらっしゃいます。
これが「幸せ」ではないでしょうか。
自分の「好きな事」は何でしょうか。
日々の生活に欠かせられない、大切な何かがあるでしょうか?
節分会の合奏
2月3日に演奏する曲の合奏でした。
演歌メドレー
私の合奏での役目はいくつかあります。
1 楽曲を仕上げる事
2 楽曲の素晴らしさを伝える事
3 2と一緒のことですが、楽曲を好きになってもらう事。
4 音楽を楽しんでもらう事。
これらを全て網羅する合奏はなかなかハードルが高いです。
でも、これを実現するための第一歩は「自分がその作品を好きになる」だと思っています。
どんな曲でも、それぞれ良さがあります。
曲の持つスタイル、個性を学び、その良さを理解して、私自身が作品を楽しむこと。
それにしても、「演歌」はやっと自然に楽しめる年になったのかもしれません。
やはり、人生を重ねると「演歌」が沁みるようになるのでしょうか。
自分の人生と「演歌」の世界の重なる部分がだんだん多くなっていくからでしょうか。
特に「川の流れのように」には、ちょっとグッときてしまいます。
人生最後の大ヒット作品。
歌詞がまたいいんです。
やっぱり原曲を知る、歌詞を知る、歴史、背景を知れば、音楽の聞こえ方が変わります。
シンガポールのレスターさんが演歌大好きなのが分かってきました。
演奏も仕上がって、いい雰囲気になってきました。
本番は喜んでもらえるでしょう!
宝島
もうFWO定番となっている「宝島」です。
だからこそ、しっかりと仕上げて演奏したいものです。
長年取り上げている作品は、どうしてもいい加減になりがちです。
なんとなくが当たり前になるので、そこを丁寧に確認しました。
やっぱり詰まると聞こえ方はぐっと変わります。
良いですね!
もっとビシっと決まった宝島が演奏できます。
まだまだこれから。
課題は共有できたので、あとは練習あるのみ!
楽しい合奏だったでしょうか。
私は楽しかったです。曲が良いから一層楽しい。
効率よく仕上がったか・・・。
宝島は最後まで行けませんでした。
余計な話が多かったかな。
盛り上がると余計な事まで話してしまいます。
ということで、自己評価は70点くらいかな。
私が一番頑張る点は合奏の質を上げる事。
まさに不断の努力です。
再び日本フィルへ
1月15日にサントリーホールへコンサート鑑賞に行きました。
そこでクラシック作品をライブで聴くことが、どれだけ演奏者にとって重要な事なのかを再認識ました。
やっぱり楽器と向き合って、技術を磨くだけでは音楽は奏でられません。
自分の中に音楽が無いと、いくら「歌って!」と言われても何も出てきません。
今回も部員の半数は参加ということで、コンサート自体も楽しみですが、このコンサートが部員へ与える効果もとても楽しみです。
このコンサートには、他の学校の先生方にもお声がけしています。
日本フィルハーモニー交響楽団のヤング・シートは何と
1,500円!
有名吹奏楽部の演奏会チケットと変わりません。
しかもA席以下の座席。
本当にありがたいです。
「オーケストラでクラシック作品を聴く」
来年度から吹奏楽連盟東部支部の企画にしようと思っています。(今のところ私個人の思い付きですが・・・)
ぜひ中学生、小学生にもコンサートホールで一流の音楽に触れてもらいたいです。
「演奏する」と「鑑賞する」を同等の重みで大切にしていこうと思っています。
これがどれだけ演奏に影響するか。
まずはFWOで実験ですが、その結果はもう出ています。
ぜひ学校の外に出て、コンサートへ行こう!
勉強は大切
頭を鍛える事はとても大切。
文章読めないと困ります。
英語しゃべれないと、日本語を話す人としかコミュニケーション取れません。
数学は論理的思考を育てます。
社会は世の中に興味を持ちます。
理科はこれまでの人類が積み重ねてきた英知を学びます。
これ以外の科目も素晴らしいものばかりです。
これが「やらなければならない」と刷り込まれていることが残念でなりません。
そして、その裏返しとして「勉強さえしていれば道は拓ける」という、大きな勘違いを植え付けています。
もっとひどいのは「○○大学に入れば大丈夫」とか、「○○クラス以上は大学じゃない」という低レベルの思考に至ります。
そうなると、もはや今は何のためにあるのか分かりません。
自分のやりたいことも見つからないでしょう。
さらに、自分のことしか考えなくなっているのではないでしょうか?
極めて自己中心的な行動が、今年学校中で見受けられるようになっています。
授業でも、部活でも、そこかしこで。
不動岡高校ですらこうなのですから、他の学校ではもっとひどいのではないでしょうか。
結局最後は「人柄」です。
これは間違いありません。
どんなに優秀でも、協力して片付けしない、約束を守らない、嘘をつく、掃除をしない、そういう人間の周りからは人は離れます。
そして、同じような人間が集まります。
そういう人に限って「周りの人間」の不満をまき散らします。
はい。
それはあなた自身です。
周囲の人間はあなたの鏡です。
人のことが気になったら、まず自分に当てはめて考えてみてください。
同じことしていますよね?
実は私も同じです。
「なにやってんだよ~」って人に対して思うと、大体その直後に同じようなことを自分もしている!と思い知る経験をします。
ですから、こんな年になってもまだまだ日々
「人柄」を育てる
を続けているのです。
まあ、孔子も「70歳になってやっと、自分の思うように振舞っても迷惑かけないようになった。」
と言っています。
偉大な哲学者がそういうんですから、いわんや私ごときをや。
私自身、自分の不足部分を痛感しながら、それでも前向きに生きています。
若い皆さんならなおさら。
一緒に「人柄」を磨いていきましょう。あとは時間の問題。
ちなみに以前にも言いましたが「トイレ掃除」は良いですよ。自分磨きに。
最近はトイレットペーパーが減ってたり、汚れていたりすると「使ってくれてる!」とうれしくなります。
その気持ちがあふれて、1階のトイレ掃除だけでなく、休日は2階のトイレも掃除してます。
そのうち3階もやりだすかもしれません。
多くの人が助けてくれています。
少しでもそれに応えられるように。
日々、ご恩を返すことを大切にしようと思っています。
今年度特に感じる、不動岡高校では今まで感じることのなかった不快感。
ぜひ早く拭い去れるように、お互い頑張りましょう。
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