令和3年6月21日(月)
面談週間ということで、本日も4時間授業。
しかし、3年生は毎年恒例の
駿台予備校 大宮校舎長
大島先生
をお迎えしての進路講演会がありました。
学びについて
毎回の事ですが、お話はとにもかくにも豊富な話題に飛び火していきます。
今回は講演会の題名でもあった「風」を題材に、「鯉のぼり」から「ヨット」へ。
相変わらず、このお話はどこにたどり着くのか・・・というワクワク感でいっぱいになりました。
「教養」に対する無理解について、バッサリと一刀両断。
「学校教育は何の役にも立たない、と言っている下らない大人のようになるな」
数学なんか役に立たない!?
いやいや、このマイクも、スピーカーも数学のなせる業。
なぜなら、三角関数の合成による「音の波形」が作れなければ、このような技術は成立不可能なのです。
他にも使っているけど、その原理が分からないものが多い。
その一端でも、知ることに意味がある。
そして、得た内容、知識そのものよりも、そのものの「考え方」を知ることが何かにつながる。
語源
さすが、英語の先生。
「Opportunity」 機会 私でも覚えている基本的な単語ですね。
ではこの単語の成り立ちは?
「op」 は 向かい側の という意味があります。
「opposite」 も出てきましたよ~。 「対角」ですね。
やっぱりハイキューファンとしては、「オポジット・ポジション」がパッと浮かんだことでしょう。
さて、「Opportyunity」には Port 港 に吹く風 つまり幸運な機会 という意味が含まれています。
かつて帆船の時代に、港に向かうときに都合のよい順風が吹くとは限りませんでした。
そこで、港に向かって良い風が吹く、という意味が「Opportunity」には込められているのです。
ここから話は広がり「ヨット」のイメージについて。
するとヨットは向かい風であっても、45度の方向に進むことは出来るというお話に展開しました。
つまり、経験、実力があれば向かい風でも順風として進めるというのです。
この「向かい風」=マイナスの風 が吹いても、プラスにする力を身に付けてほしいという思いだそうです。
自分の選択を「正しい」ものにする努力をする人が素晴らしい。
講演も最終版で、このお話になりました。
大島先生が「いいな~って思う人」は、自分の選択を「正しい」と言えるように努力、行動している人。
これは部活でも、勉強でも、自分の選択について、
「正しい」答えを探すのではなく、自分の「選択」を自分の行動で「正しい」ものにするという姿勢を大切であるとおっしゃいました。
かなり、私にとって本日最も感銘度が高く、うるっときてしまいました・・・。
やはり、生徒も、教員も惹きつけられる講演でした。
ほぼ毎年聞かせていただいていますので、今回で約10回目です。
今年のお話を聞いて強く実感したのが、私自身がとても影響を受けているということです。
話の展開、テンポ、声のダイナミクスなどなど。
今回はちょっと内容が盛りだくさんで、一つのテーマについて深みという点では少し物足りなかったかもしれません。
生徒の反応を見て、手を変え品を変えと話題が展開したのでしょう。
やはり体育館という空間は、昨年も感じましたが難しいです。
声が聞き取りにくいし、顔は見えないし。
さらに、蒸し暑い!!
しかしながら、それぞれのお話が非常に魅力的でしたので、生徒たちの心にも響いたと思います。
よもや!ここで眠ってしまった諸君。(私の見る限り男子)
本当にもったいない事をしましたね。
このレベルのお話を聞く機会って、学生生活を終えて社会人になり自己投資としてセミナーに参加した場合、びっくりするような高額ですよ。
直接お話を聞ける機会というのは、一期一会の可能性が高いものです。
あ、大島先生の場合、来年度駿台予備校に通うと毎週お会いできる可能性もありますが・・・。
ちなみに受講したい場合は、難関大学進学コースにならないと聞けないそうですよ・・・。
「失敗してない人間は、チャレンジしていない人間」
いつも言っている事と同じ内容が出てきて感動しました。
成功の反対は失敗ではありません。失敗(と周りが勝手に言っている)と成功は同じ方向性にあります。
反対は「何もしない」。
それは永遠に成功にも失敗にも結び付きません。
全く、つまらない、魅力のない生き方です。
リモート授業
先日の「卒業生との懇談会」で私が担当した教室。司会者が本当にしっかりしていて、何にもすることが無くただお話を聞いていました。
教育実習生を含めて3名とも本当に立派で、参考になるお話ばかりでした。
その中で、「リモート授業」の良さについて「なるほど!」と思う点がありました。
それは倍速で話を聞ける魅力ということでした。
通常の授業では不可能な、時短ですね。
移動に時間もとられないし、授業内容はしっかり時短で把握できる。
その中で、授業自体が時間の枠組みがしっかりしていて、脱線することなく端的にまとまっていて良い、という話がありました。
むむむ。
大島先生の講演とはまさに対極。私があこがれる授業とも対極ですね・・・。
ちなみに普段の授業でも「早く本題に入ってよ」という冷たい視線を感じます。
私の話の内容、持って行き方など未熟だからです。
まだまだ修行が足りません。
いずれにせよ、「授業」は「情報収集の場」であると言われれば、確かにその通りです。
そして、そうならば「効率」が重視されるのは当然です。
しかし。
「授業」ってただの「情報」でしょうか。
高等学校では、授業以外に教師と生徒の交流もあって、人間関係もそれなりにあって、その上で授業が展開されます。
予備校の先生ほどの知識、話術、が無くても、また違ったつながりで意味のある授業が成立するのではないでしょうか。
「リモート授業」が最も効果があるとなれば、某予備校のように授業は全部トップ講師の配信で十分!となるでしょう。
でもやっぱり、人間関係がある上での対面授業の効果は「リモート授業」に勝る、とても大きい教育効果があると思います。
そんなことも、今日の大島先生のお話しを伺って感じました。
先生が今この時にお元気で、わざわざ加須まで来てくださってお話しをしてもらえる。
私もその場に居合わせて、直接お話を聞ける環境にあること。
これは、幸運以外の何物でもないと思います。
私自身、吹奏楽では秋山紀夫先生、指揮法では吉澤篤先生、川本統胤先生、その他にもたくさんの皆さんに教え、助けていただいております。
この出会い、一緒の時代に生きて教えて頂けることを心から幸運に感じています。
そして、感謝の気持ちでいっぱいです。
大切なことはリモートではなく、直接の「人との出会い」です。
私自身がそのように思ってもらえるように、日々頑張って参ります。
授業を盛り上げるぞ~!
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