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コンクール地区大会

令和6年8月4日(日)

今シーズンは振り返ってみれば、中学校8校に伺い練習のお手伝いをしました。

それぞれの学校には熱心な顧問の先生、素直で一生懸命な生徒の皆さんがいました。

短時間ではありましたが、音楽を通じた出会いは一期一会であり、私にとってとても貴重な経験になりました。

結果について

コンクールに向けての練習をサポートしたこともあり、各学校の結果はとても気になりました。

微力ながらお役に立てていればいいな~と思っていました。

A部門 金賞 県大会出場

B部門 金賞 1校、銀賞 5校

D部門 金賞 1校

元々実力があり、先生も経験豊富な学校もあれば、若い先生が生徒共に一生懸命に取り組んでいる学校もありました。

皆さん、昨今の部活動を取り巻く厳し環境の中でも一生懸命に吹奏楽に取り組んでくれていました。本当に有難いことです。

ちなみに中学校B部門の代表はたったの3校!(24校中)

非常に厳しいです・・・。

中には今年こそ県大会進出!と努力を重ねてきた学校もありました。

なかなか壁は厚かったです。

そんな中で、久しぶりに銅賞から銀賞へステップアップして大喜びだった学校もありました。

昨年から継続的にお邪魔している地元の中学校は、10名程度の少人数でチャレンジして見事銀賞を受賞しました。

そしてどの結果も、素晴らしい結果です。

悔しい、思うような結果ではなかったとしても、これまでの積み重ねが一つの芸術作品として発表されたのです。

ぜひ、自分たちの演奏に自負を持って、前向きに受け止めて欲しいです。

そして、この先も音楽を楽しんでほしいです。

課題

コンクールは相対評価であり、その日の演奏の中で他校と比較して賞が決まります。

今年は東部地区大会の最終日でステージ係をやり、舞台袖で演奏を聴くことができました。

ということで、私の耳で聞いていても、結果はそれなりに納得のいくものでした。
妥当性があるという意味ですが、もちろん解釈は多様でしょう。

いずれにせよ、以前の私の耳に残っている記憶と比べて、全体のレベルが上がっていると感じました。

そのような中で、上位校との明確な差として感じられたのは「個人の演奏技術」の差です。

これを隠すことが出来る選曲があるのは事実ですが、やっぱり「高い演奏技術」に勝るものはありません。

ですから、これからの課題は日々の練習がどれだけ「個の成長」につながっているかを見直すところからではないでしょうか。

多分県大会では、その高いレベルの「個」が集まった集団で、どれだけ感銘度の高い「音楽」をしているのかを競う場所になるのでしょう。

ちなみに、高校A地区大会でもステージ係をしていて、全ての面において高いレベルの演奏に圧倒されました。

一人一人の演奏技術が高い上に、豊かな音楽性が求められるステージでした。
あの場所で演奏し、しのぎを削るのは本当にすごいことだと実感しました。

今後の練習

中学校の大会本部で休憩の時に、若手の先生と「どんな練習をすればよいのか?」という話題になりました。

私がお勧めしたのは、「練習のルーティン化」です。

どうしても初心者から始まる中学校では、いつでも学年間における個のレベル差が大きいものです。

意識の差もあって練習の開始も、楽器を準備して音を出すまでに時間がかかり、移動に時間がかかり、片付けに時間がかかります。

そこで「ルーティン」を決めて徹底して練習時間を確保することから始めます。

ミーティングで挨拶、目標の確認、ストレッチ、フェイストレーニング、ブレストレーニングをしたら、そのまま音出し。※出来ればMT前に楽器は出しておく。

5分間音出ししたら(ウォームアップの内容も決めておく)

スケール練習、ロングトーン、タンギングなど教本を使って40分ほど(各学校の練習時間によって柔軟に設定する)の練習を全員でやる。

※メトロノームを使って、全員が練習に参加できるようにする。

それが終わったら曲の練習。

これもやる内容、箇所を決めて、何をどうすればいいかを考えないで済む練習予定を立てる。
時間が無い場合は移動しないで、その場で進めても良いと思います。

理想は練習時間にずっと楽器を吹いている、叩いている状態です。

そして、楽器を使わない練習(イメージトレーニング、譜読み、等)は宿題にします。

具体的には

譜読み 

1)楽語を調べる、小節番号を書く、テンポを調べる。

2)指定した部分をピアノ(無い場合はチューナーで基準音を鳴らす)で弾くなどして、歌ってくる。

3)アーティキュレーション、ダイナミクス を確認

楽曲の理解

オリジナル(ポップス、オーケストラなど、編曲されている作品は必ず原曲を聞きイメージを統一する)の演奏を聞いて理解を深める。

映画、ミュージカルなどストーリーのある作品は、必ず原作を見る。

楽曲の様式、時代背景などを学ぶ。

深い練習

指、歌でフレーズを練習する。

難しい箇所(連符、速いパッセージ、高音低音など)をピックアップし、イメージ練習をする。

これらをした上で、実際に楽器で楽曲に取り組む。

いきなり何の準備も無しに、楽譜を見ながら楽器を吹いても「練習効果」は低いです。

楽曲のいわゆる「さらい」について、「正しい練習」を身に付けてほしいです。

まずは価値観を変えて欲しいのは、「正しい練習」は楽器を演奏しないでやる時間が多いことです。

つまり、部活の時間以外でやれることがたくさんあるということです。

これらの練習に対する価値観を先生方に広めて行きたいと思っています。

ガイドライン通りでも魅力的な音楽は作れます。

自分が指導している一般吹奏楽団(週1回の練習)、ジュニアバンド(月2回の練習)を含めて実践して、その効果を証明すればより説得力が増していくと思います。

「時間が無いから」

ではなく、これまでの「常識」を現代版にアップデートして、より吹奏楽を魅力的にしていきましょう。

そんな活動に貢献できればと思っています!

一緒に頑張って参りましょう!

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