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雅楽との出会い:和の世界への誘い

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令和7年5月21日(水)

今年度、開智未来高校吹奏楽部がコンクール自由曲として選んだのは、天野正道氏作曲の「閻浮檀金幻想 ~吾妻鏡異聞~」

タイトルからも想像できる通り、「和」の世界観が強く表現された作品です。

この曲は特に雅楽の印象が強く、その繊細で美しい音色が魅力。
楽譜と向き合ううちに、「そういえば、ちゃんと雅楽の演奏会って聴いたことないな」とふと思いました。

ちょうど7月11日には、日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートに部員や埼玉ジュニアウィンドオーケストラのメンバーと行く予定です。

これは「本物を知らずして音楽はできない」という、私自身の考えから。
不動岡高校時代も年に2回、日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートに足を運んでいました。

今回と同じサントリーホールで、管弦楽作品を実際に聴く体験は、きっと大きな衝撃となるでしょう。

弦楽器の豊かな響き、管楽器の圧倒的な存在感、そして吹奏楽とは異なる打楽器の役割。
これらを知っているのと、想像やデジタル音源だけで音楽するのとでは、まさに雲泥の差があります。

できるだけ多くの人に、本物の音、本物のコンサートホールでの体験を味わってほしい。
そこにはきっと、心が揺さぶられる感動が待っています。


伶楽会で体験した悠久の音色

そんなことを考えていた矢先、「そうだ、雅楽の『本物』を知らない!」と思い立ち、久しぶりに渋谷区民文化会館さくらホールへ足を運びました。

伶楽舎
雅楽の合奏研究を目的に 1985 年に発足した雅楽演奏グループ。音楽監督・芝祐靖。 発足以来、現行の雅楽古典曲以外に、廃絶曲の復曲や正倉院楽器の復元演奏、現代作品の演奏にも積極的に取り組み、国内外で幅広い活動を展開している。

以前に訪れたのはずいぶん昔のチューババンドのコンサートだったような…。

会場は8割がた埋まり、熱気に満ちていました。
どんな形式で始まるのか全くわからない空間にドキドキしましたが、最初は何と奏者の方が司会をされて始まりました。

とにかく、時間の流れがゆったりしていることに驚きました。
そして、驚くほど違和感なく音楽が心に響いてきたのです。

演奏曲目には「敦煌莫高窟」から発見された楽譜を元に復刻された作品や、則天武后が作曲した作品の復刻も。
世界史で馴染み深い音楽を聴くことができたのは、思わぬ収穫でした。

恋を歌ったという曲も、何ともゆったりとしたテンポ。
Largo(ラルゴ)からAdagio(アダージョ)の間くらいでしょうか。司会の方からは「緩急緩」という説明がありましたが、どう聴いても「緩緩緩」にしか聞こえません。
1200年も昔の人々の時間感覚は、今とは全く異なっていたのかもしれませんね。

また、楽器の配置もユニークで、大きな太鼓が最前列の正面に置かれていました。
当然、後ろの人は全く見えません。
「見る」ということよりも「聴く」ことが重要視されていたのでしょうか。

そして何より、現代の音楽との大きな違いは音量でした。
とにかく大きな音が出ないのです。15名程度の小編成でしたが、吹奏楽に慣れ親しんだ身体には「フォルテ(f)」が存在しませんでした。

他にも、**笙(しょう)**は湿気がたまるのを防ぐため、暇さえあればストーブで温められていました。これもまた、何とも雅な雰囲気を醸し出していました。


神々しい祈りの世界、そして部活動へ

正直なところ、初心者の私には「様式」が理解できていないので、演奏が上手いのか下手なのか、見事なのかどうかの判断はできませんでした。

しかし、舞と雅楽が一体となった**「お神楽」**には、グッと惹きつけられました。
神への祈り。まさに神々しい空間がそこにはありました。

日本の古代から伝わる「信仰」の世界に、全く違和感を感じることなく引き込まれたのは、やはりDNAが記憶しているからなのでしょうか。

いわゆる宗教という括りとは全く異なる世界観が、これほどすんなりと心に入ってくるのを実感し、自分たちのルーツの世界なのだろうという思いが浮かびました。

たっぷりと2時間。アンコールはありませんでしたが、お腹いっぱいになるコンサートでした。
会場は年配の方が多く、ちらほら学生の姿も見られましたが、おそらく専門的に雅楽を学んでいる方々でしょう。

会場では数少ない初心者でしたが、想像以上に楽しい時間を過ごすことができました。

この体験から得たイメージは、吹奏楽の演奏にきっと生きてくるはずです。早く合奏したいですね!

とはいえ、今週末は体育発表会の練習が朝と放課後に続き、なかなか部活動に時間が割けません。こればかりは仕方ないですね。

部活動も学校行事も、大いに盛り上げていきましょう!
雅楽、また聴きに行きたいです!

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