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楽典その5【和声1】

吹奏楽

さてさて。

和音の役割の話に入ってきました。

Ⅰの和音 = トニック(主和音) = 長三和音 C E G

Ⅱの和音 = 短三和音 D F A

Ⅲの和音 = 短三和音 E G H

Ⅳの和音 = サブ・ドミナント(下属和音) = 長三和音 F A C

Ⅴの和音 = ドミナント(属和音) = 長三和音 G H D

Ⅵの和音 = 短三和音 A C E

Ⅶの和音 = 減三和音 H D F

これは復習。

しっかりと覚えましょう~!テストしますよ~!

終止(カデンツ)

K1(カデンツ1)

という名前がついています。

T(トニック) → D(ドミナント) → T

もっとも強力な終止感を持ちます。

曲の最後にこれを使うと、「終わった!」と感じます。

何故かというと、D の中には シ(ド=主音の半音下) がありますね~。

導音!

でしたね。音階(スケール)で学びました。

これが主音へと強いエネルギーを内包しています。

ちなみに、これを

ドミナントモーション

と言います。

作曲では、これを「ここぞ!」と言うときに使います。

スペシウム光線です。

あ、シン・ウルトラマンの影響かな~。

ぜひ、今自分が取り組んでいる作品で「ドミナントモーション」を探してみてください。

1回しかないかもしれません!(あ、課題曲五番にはないですね・・・)

K2(カデンツ2)

T(トニック) → S(サブ・ドミナント) → D(ドミナント) → T

K1に比べて流れが出ます。

これは、実際の作品で見ていけば分かりますが、K1では非常にシンプルで物足りません。

色々と物語があって T(トニック) に帰りたいのです。

数小節の作品じゃさびしいですよね。

K3(カデンツ3)

T(トニック) → S(サブ・ドミナント) → T

これは弱進行といって、終止感は弱くなります。

ちなみにこの弱い終止感のポイントは?

導音 が無い・・・。

もう一回。(復習はとっても大切)

D(ドミナント) → T(トニック)

D=【G H D】 →T=【C E G】

このH → C は導音 から 主音への動きですね。

ドミナントモーション

もう覚えましたね~。

これが強い終止感を生むのです。

代理和音(コード)

「ふむふむ。半音の動きが大切!となると・・・。シ→ドだけじゃなくて、ミ→ファもあるじゃない?」

と思ったあなた。非常に鋭い。

Ⅲ 短三和音 E G H → Ⅰ トニック C E G 

H → C の導音解決(主音へ移動すること)がありますね!

ドミナントモーション

ですね。

このように、Ⅰ、Ⅳ、Ⅴ 以外の和音を、「代理」として使う事が出来ます。

なぜ「代理」できるのか、というと

構成音(3和音を作る3つの音の事)が似ている

からなのです。

例えば

C E G = トニックの代理和音

と似ている(2/3 が同じ音)は

A C E = Ⅵ

E G H = Ⅲ

2つ共通の音がありますね。

ですから、曲の始まりが Ⅰ からが基本ですが

同じフレーズ(メロディー)が2回目は

Ⅵ からスタートも結構いい感じになります。

「え?短調なのに大丈夫?」っておもったあなた。素晴らしい。

この和音は前後関係がとっても大切。

単独で見ると「長調」だったり「短調」だったりしても、流れの中では「別の役割」を担えたりするんです。いや~面白い。

なんと言っても Ⅵ の和音には C(主音 キー)が含まれていますからね。

Ⅰ → Ⅴ → Ⅰ/ Ⅵ → Ⅴ → Ⅲ → Ⅰ 

と言う感じです。

Ⅰ と Ⅳ と Ⅴ でも音楽になるのですが、これは非常にシンプルなんです。

ですから、作曲家もいろいろと工夫するようになります。

G H D ドミナントの代理和音

G H D = ドミナント

E G H = Ⅲ

H D F = Ⅶ おお!ここでⅦが使える?

ちょっと工夫をしないと、減5度は強烈なのでそのままでは使えません。

これについては後程。

F A C サブ・ドミナントの代理和音

D F A = Ⅱ

A C E = Ⅵ

もう法則は分かりましたよね。

ぜひ、自分が演奏している作品のスコアを見て、和声分析をしてみてください。

トニックは?サブドミナントは?ドミナントは?

半音進行があるけど、これは「ドミナントモーション」かな?

となると K1 じゃないか?

分からなかった先生に聞いてみてください。

「これってドミナントモーションですか?」

間違いなく、先生は感動してくれるはずです。

そして、この和声が見えてくると、楽曲が本当によく分かるようになります。

和声分析はとってもとっても大切なんです。

ということで、和声第1回は終了!!

次回は第7音が登場。そして移調です!

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