令和3年10月23日(土)
中学校3年生の保護者様から
何と突然のメールが来ました。
文武両道とは その1
存じ上げないお名前だな~と思っていたら、ホームページからアドレスを見つけてご連絡くださったとのこと。
お子様はうれしいことに「不動岡高校吹奏楽部に入りたい!」と言っている。
でも、保護者としては勉強との両立ができるのか不安。
実際の活動はどうなのでしょうか?
ちなみに気になったのが、塾から「両立は難しい」と言われている・・・。
夜は8時まで活動している。。。
おや~。
なんか尾ひれが随分ついちゃっているな~。
でも、大変なのは事実。
何も包み隠さず現実をお伝えしました。
不動岡高校吹奏楽部(FWO)の実態。
練習時間は長いのか、短いのか?
この長いか、短いか問題。
不動岡高校の中では長い。
でも埼玉県のトップバンドの中では短い。多分。
かつては大宮高校という超進学校で全国バンドというすごい学校がありました。
そこも本当に苦労しながら見事な結果を出されていました。
現在は、さいたま市立浦和高校が同じように学業との両立を目指しています。
ということで、単純に「長い」、「短い」とは言えないのです。
となると、自分が「文武両道」できる活動量なのか?
ということがポイントなのでしょう。
高校生になると通学にも結構時間がかかります。
それまで自転車、徒歩で通っていた学校が、朝から自転車、電車、徒歩となれば相当な負担でしょう。
まず間違いなく、ほとんどの生徒が入学当初は通学、高校の授業、予習、復習など新たな環境に圧倒されることでしょう。
この状態であれも、これもと頑張ることはできる生徒もいるでしょうが、ごく少数。
1年生の1学期は嵐のように過ぎ去ると思います。
不動岡高校吹奏楽部の活動時間
吹奏楽部は平日6時まで、7時完全下校
休日は4時まで、5時完全下校
週1日のお休み。
入学して当初の4月は定期演奏会直前。
中旬に入部して、すぐに保護者会で1年生の演奏。
そして定期演奏会でも1年生のステージがあります。
多分、目が回るくらい忙しく感じることでしょう。
それでも、4月の日曜日は毎週お休みにしていました。(コロナ前の話です・・・。ああ遠い昔)
5月になると、GWの定期演奏会が終わるとすぐに中間考査。
6月は不動岡高校のGW!!
学校祭!!(体育祭+文化祭)
1週間ぶち抜きです。
ちなみにこの二大行事を一緒にやってしまうのは県内でも不動岡高校だけ。
来年は通常通り実施して、目指せ1万人の集客!でしょう。
やっと落ち着くの6月・・・!?
といっても、学校祭の代休に「コンクール・セレクション」があります!
A部門に出場する55名を決めるのです。
1年生は希望制。
2,3年生は全員参加。
課題曲5番(もう決まってる!?)、自由曲は・・・。秘密。(決まってません!)
その他にも
東部地区吹奏楽研究発表会、東武動物公園、ショッピングセンターの入り口での演奏など、毎週のように演奏機会があります。(来年はそうなるはず!)
部活の休日が模擬試験だったり(生徒は「全然休みじゃない!」って文句を言います。)
休日が本番で、平日(主に月曜日)にスライドしたりします。
でも一応週一休みは守っているんですよ・・・。一応。
そして7月・8月。夏休みです。
期末テストが終わると、コンクールに向けた練習が本格化します。
夏休み第1週は全学年午前中が課外補習。
私は暇なので中学校のコンクールへお手伝いに行ったりしています。
夏休み中の完全下校は5時。
練習は4時まで。
それだと補習期間中の練習時間は2時間半くらいになってしまいます。
これって学校ある日の平日レベル・・・。
ということで、A部とD部に分かれて3泊4日の合宿。
来年こそは!合宿するぞ~~!!
D部が合宿をしているとき、A部が少し延長練習もさせてもらっています。
そして逆も。
そうでもしないと全く間に合いません・・・。
あと、ホール練習の日は帰りが遅くなります。
18:00終了 19:00完全下校
夏休みはお盆に5日間連続のお休み。
金子家年間で唯一の家族旅行の季節です。
レンタカーを借りて、家族総出で出かけます。
先日は秩父に行って、狭い道で大型ワンボックス(アルファード)をこすりました。ショックでした。
さて、夏休み後半は西関東大会に向けた練習。
3年生は午前か午後の活動です。(3時間程度)
ちなみに課外補習についてはどうしても部活と両立できない場合、生徒たちが自主的に先生方に交渉して回り、時間の変更、特別の開講を交渉しています。
自主自立。
一切は生徒たちが仕切っています。
9月になると西関東大会。
来年は行きますよ~~!!!
10月にはマーチングコンテストの西関東大会。
そして全日本吹奏楽コンクール全国大会!!
なんて感じです。
いや~怒涛。
本当に忙しさMaxな日々。
あっという間に時間が過ぎ去りますね~。
文武両道とは その2
さて「文武両道」ができるのか?
高校生活は部活、学校行事など思い切り楽しんでもらいたい。
そして、進路実現も果たしてほしい。
そこです。
私が不動岡高校で素晴らしい生徒たちと出会えて、それは素晴らしい保護者の皆様との出会いでもあって日々感じること。
大切なことは
生徒自身に選択権があるか、ないか。
やはり「文武両道」は難しいです。
これは吹奏楽部だから、ということではありません。
実際、時間が有り余っていても、学業に集中できる環境だったとしても思うように結果が出ないこともあります。
「結果」ではなく、その「過程」が、大学、社会に出てからの人生を予見させると思います。
言われた通りにやってきた。
この意識でいる生徒に一番心配されるのは、「リスク」と向き合う経験不足です。
「リスク」
これは用語がよく勘違いされてしまっています。
「リスク」≠「デンジャー」
「リスク」はと将来のプラス・マイナスの振れ幅の大きさです。
これから社会に出て「品格あるリーダー」になる生徒たちは、適正な「リスク」をとり、「結果」を出していくのです。
「デンジャー」は文字通り「危険」
絶対に避けなければなりません。
「結果」はどうなるかわかりません。未来は誰にも分らないのです。
でも、自分がやりたいことだから頑張る!
その行動、そして過程には貴重な経験があります。
私も高校生の娘がいるので、あ、中学生の息子、小学生の息子、年長さんの娘(一番かわいい)がいるので、同じように悩む日々です。
でも、やっぱり大切なことは
応援
それしかできないです。
大人が手を引いていく時期もあります。
でも、手放して見守る時期もあります。
そのタイミングは人それぞれでしょう。
答えが無いのです。
とにかく、選択権を本人に与えて、小さな失敗をどんどんさせることで「リスク」になれる。
また、「デンジャー」を知る。
それができれば素晴らしいですね。
学校でそれがどこまでできてるのか・・・。
これは非常に難しい課題です。
学びの多い問いをありがとうございました!
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