令和7年7月21日(月)
ホール練習で得た学びと成長
今年度初めてのホール練習は、菖蒲文化会館「アミーゴ」をお借りしました。昨年度、第1回定期演奏会を開催した会場とのことですが、私自身は初めての利用でした。
とてもきれいなホールで、可動式の椅子で500席ほどの客席がありました。会場のサイズはB編成の30名が限界かなという広さですが、思いのほかホールの残響が少なく、音を聞き分けることができて良かったです。それでも、反響板は側板を飛ばして音が抜けるようにしたり、ひな壇を使用しなかったりと工夫を凝らしました。
丸2日間練習をしましたが、大変充実したホール練習となりました。
石田修一先生の指導から「妥協しない」姿勢を学ぶ
初日の午前中は、開智国際大学教授であり、開智アカデミック・ウィンドオーケストラの音楽監督である石田修一先生がレッスンをしてくださいました。
私としては、某テレビ番組に出演されていた石田先生の姿を鮮明に覚えています。名門市立柏高校の生徒とのドラマ。教室に落ちていた「楊枝」を拾って、「この一本が全てを壊す!」と厳しい言葉を投げかけていたことが印象的でした。実は、初任の頃に部活動見学をさせていただき、生徒たちの素晴らしい対応に心を打たれたこともあります。
あの伝説の石田先生。御年71歳だそうですが、全く年齢を感じさせないエネルギッシュなご指導でした。先生が追求する「もっと魅力的な音楽」にしようというアプローチは、本当に勉強になりました。おっしゃる通りの内容に加え、ハッと驚くような視点。そして、長い歴史を感じさせる先生のお話。あっという間の時間でした。
何だか懐かしい感じがしましたね。これまで多くの先生方にレッスンを受けてきましたが、今日のレッスンもまた、とても貴重な学びの機会となりました。おかげさまで、これから仕上げていくべきポイントが明確になりました。
まだまだこれから!頑張ります!
「未来組」と「開智組」に込めた思いと、生徒を信じる力
初日は、どちらのメンバーにも少し高いレベルの要求をしました。その一つは「主体性」です。「もっと上手くなりたい!」という思いを実現するためには、充実した練習を積み重ねるしかありません。
その日の取り組みを見ていると、時間や内容を考慮し、「少しでも良い時間にしたい!」という思いが足りないように感じました。ここで、1年生だから、まだ1年目だから、などと言い訳をすればいくらでもできます。しかし、それを「妥協」と私は考えています。
そして、この小さな「妥協」が、結局は本当にわずかな差で素晴らしい成果を手にすることができなくなるのです。私自身、1点差で県代表を逃したことが3度もあります。普通、これだけギリギリで結果を出せなければ、その悔しさから取り組みは変わるはずなのに…。
あと一歩私に足りないのは、生徒に「結果」を求めることです。色々と理屈をつけて、「まあ仕方ないかな」と「妥協」してしまうところがありました。しかし、それは結局のところ、生徒を信頼していないということ。「こんな高い要求をしても、応えられないで困ってしまうのではないか」と、勝手に生徒の可能性に見切りをつけてしまっていたのです。
私は、再び吹奏楽部の顧問として生徒と共に音楽を作り上げる上で、「妥協しない」ということを強く思って指導をしています。生徒には無限の可能性があり、高い要求にも必ず応えてくれる!もちろん、それは技術的な面よりも「心」の面です。悔しい思いをしながら、「やればできる!」という強い思いで活動してくれるはずだと信じています。
とは言いながら、ちょっと逡巡したのも事実です。半分以上が1年生だしな〜。上級生もいきなり来た顧問に、ああだ、こうだと言われて、「やるぞ!」ってなるかな…。などと。
でも、3年振りのコンクール。私にとっては再出発の夏です。これはこれからの開智未来高等学校吹奏楽部で積み重ねる日々の中でも、最も記憶に残る夏になるはずです。(大体、過去のことは忘れ去るものですが、どこの学校でも最初はよく覚えているものです。)
生徒を信じて、ある程度遠慮なく伝えました。
さて…。どうなるか不安ではありましたが…。
ホール練習2日目:一段上がった「ギア」
ホール練習2日目。体調不良や事前にオープンキャンパスで休みを取る生徒はいましたが、ほぼメンバーは欠けることなく朝から集まってくれました。
練習はどうかな?と様子を見ていると、とても集中していていい雰囲気でした。
今日は、おおみや市民吹奏楽団でずっと一緒に音楽してきた友人が応援に来てくれて、午前中の練習を見てくれていました。その雰囲気、音楽を聴いて、「いいんじゃない?」と、一応褒めてくれた(と思う…)ようです。
実際、基礎合奏、合奏での集中力は素晴らしかったです。こうして欲しい、ここが課題、ということについて、反応が良かったです。この雰囲気は、どこか懐かしさも感じました。
「絶対にいい音楽にする!そして結果を出す!」という思いが伝わってきました。これが大切なんです。一段ギアが上がりましたね。
でも、まだあと何段かギアがありますね。せっかくだから「全開」で行きましょう。行けるところまで突き抜ける。
ワクワクしてきましたね。
未来を担う「未来組」の急成長
もっと心配していた「未来組」でしたが、これまでの驚くべき成長スピードには目を見張るものがあります。まあ、それまでが伸びしろしかなかったゆえの、今日の劇的な成長だったのかもしれません。
今日で「やればできる」と気が付いてくれればよいのです。
彼らが持っている力はこんなものではありません。自分の持てる力を全て出し切れば、自分たちが納得できる音楽になるはずです。結局、自分が感動する音楽でなければ、聴衆を感動させることはできません。
今回は一緒にコンクールのステージに立つことができないのは残念です。でも、皆さんの成長、そして奏でる音楽は、これからの開智未来の「未来」そのものです。この取り組みを忘れず、また明日から頑張っていきましょう。
とにかく、熱い夏。最高の7分間が待っています。ステージで「ああ、ずっとこの時間が続いてほしい!」と感じる、鳥肌の立つ瞬間を楽しみにしていてください。
開智未来には、これから4回の演奏機会があります。今からそれを現実にする努力を積み重ねましょう。
さ〜まずは地区大会へ向けたラストスパート第一弾(?)です。本番に向けて、駆け抜けましょう!
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