これは部員の皆さんに楽典を少しずつ勉強してもらうつもりで書く内容です。
先日、孫さん(中国からの留学生・武蔵野音楽大学院に在学)の論文に使用するテストをしたときに、手伝ってもらった1年生から「ちゃんと楽典を教えて欲しい!」と言われました。(感想に書いてありました。)
専門家では無い私がどこまでできるか・・・。
一緒に勉強するつもりで、専門家でないがゆえにつまづいたポイントを丁寧に説明しようと思います。
音階のはなし
音階の始まり(最初の音)は 「ド」→ これを「キー」(鍵!とっても大切という意味)とも呼びます。
だから鍵盤(キー・ボード)?
実はキーボードの語源は「パイプオルガン」から来ていると言われています。(諸説あります)
パイプの弁(空気を送る管のふた)=clavier(クラヴィーア)
おお!これ聞いたことある?
「平均律クラヴィーア曲集」J.S.バッハ 第1巻 1722年、第2巻 1742年
鍵盤楽器のための曲集です。
clavier は 「鍵」、「関門」といった意味があります。
スイッチを押すと「関門」が開いて、空気が送り込まれて音が出るという仕組み。
ここから、ドイツ語・オランダ語の鍵盤楽器=Klavierになりました。
でも、どの音も「キー(鍵)」になりますしね。
音階の「鍵」というネーミングセンスは素晴らしいと思います。
ピアノの「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」を
実音
と呼ぶ場合があります。
これは、つまり「ハ長調」のこと。
=Cdur(ドゥア ドイツ語) ドイツ音名覚えましょうね~。
=Cmajor(メジャー 英語)
なぜ「C」から・・・?
最初はA(ラ)から音階が使われていたのが、のちにC(ド)が基本になったそうです。(諸説あります。チコちゃん風)
そもそも「音部記号(おんぶきごう)」にも歴史があります。
譜面の歴史として、最初に4本から始まりました。(5本じゃない!!)
ちなみに、音楽を伝える方法はまず
口伝
歌を聴いてマネをする。
でも、これでは限定的なので、何とか記録で伝えたい!
そこで、中国語のピンインのように(外国語学科の人は分かりますね!?)文字に記号を付けて「音の高低、長さ」を伝えようとした時期があります。
ちなみに、この系統は実は現在、不動岡高校でも使用している部活があります!
もうピンときましたね。
筝曲部です!
文字を使って音の高低、長さを伝えます。
また、お琴、三味線それぞれ異なる記譜法によって表現されています。(私は読めませんが・・・。お友達に筝曲部の人がいたら聞いてみてください。)
そもそも、楽譜の必要性はキリスト教と密接に結びついています。
さらに石造りの教会で歌うことで、自然倍音では生じない「第三音」が登場します。(これは後程)
やっぱり「神への祈り」はいい加減じゃいかん!と言う事なのでしょうか。
ちなみに「4本」の楽譜。
12世紀ごろに登場して、13世紀に定着しました。
ちなみになぜ「4本?」なのか。
それは、聖歌の音域を表現するのに「4本」で事足りたからなのです。
つまり楽譜は「音の高低」を知らせるために開発されたのです。
でもこれじゃリズム(時間・長さ)が分からん!正確な音程も分からん!と改善が進められたのです。
さらに「音域」が拡大されたので「5本」になり、
音部記号
音部記号の登場によりさらに広い音域を表現できるようになったのです。
ピアノの右手と左手で音部記号が違いますね。
これは「音域」の広さが実感できます。
ト音記号、ヘ音記号、そしてハ音記号。
最初は色で音の場所を表していました。
ファを赤、ドを緑のように。
手書きって感じですね。
でも、色は結構手間がかかります。
ということで、F(ヘ音)、G(ト音)とアルファベットを書くようになりました。
最初はということで、まず音部記号が何を表しているかが分かりましたね!
おっと、音階の話と言いながら、そこに入るまでに書き過ぎました。
次回は「音階」に入りましょう~!
コメント