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日本の戦争。

吹奏楽

令和6年8月27日(火)

終戦記念日 8月15日 辺りから読み始めた本。

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太平洋戦争最後の証言 第1部
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読了しました。

もう一冊

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山本五十六 [ 半藤一利 ]
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戦争をミクロに、個人の体験を通じて知ることのできる書籍。
そして日本の政治が判断を誤ったことを「山本五十六」を通じて伝えようとする書籍。

日本人として知るべき歴史であり、これからも語り継いでいかれるべき歴史です。

ただ、「戦争はしない!」という表面的な、浅い理解ではいけないと考えています。
誰もやりたくてやってないんです。
ビジネスで儲けている一部の人々以外は。

日本を取り巻く安全保障

戦前、日本は奇跡のような明治維新、そして産業革命を達成して国民国家になりました。
ぜひ、司馬遼太郎の作品を読んでください。『竜馬がゆく』、「「前、日本は奇跡のような明治維新、そして産業革命を達成して国民国家になりました。ぜひ、司馬遼太郎の作品を読んでください。『竜馬がゆく』、『翔ぶが如く』、『坂の上の雲』はぜひ!!

時代の流れに乗り「列強」の仲間入りをした!と自称して、世界にもその名を知られるようになりました。

また、日清戦争は妥当な結果かもしれませんが、まさに驚天動地の奇跡が日露戦争の勝利です。

これで有頂天の日本は、さらに「列強」としての振る舞いを強め、第1次世界大戦でも戦勝国としてそれなりに美味しい思いをしました。

しかし、他の列強は「日本」を同列には見ていませんでした。

ここを自覚していた日本人も多かったはずです。

そして、アメリカが最後に残された魅力的な「植民地」として渇望していた「中国大陸」に、日本が本格的に手を出した途端、欧米列強による対日本包囲網が形成されます。

結局、日本は白人連合に間違って入ってしまった黄色人種だったのです。

さて、日本は勝てる見込みの無い戦争に突入したのでしょうか?

それは、あくまで「結果論」です。

日独伊三国同盟

実は、ヨーロッパ戦線では「ドイツ勝利」がまことしやかに噂され、これはまずい!と米国が参戦することになりました。(英国とソ連しかドイツに対抗できる国は残っていませんでした)

ちなみに米国は英国をはじめ、欧州各国へ多額の戦債(戦争の費用を貸し付けの形で各国を支援していました)がありました。もしもドイツが勝利すれば、とんでもない額の「不良債権」が手元に残ってしまうのです・・・。そりゃ戦争するには十分な理由です。

そんなドイツと手を組んで、圧倒的に地理的優位を持つ中国大陸で覇権を奪おうという野心はあながちとんでもな夢物語ではなかったのです。

しかし、「野望」と実現するための「合理性」のバランスは、他の列強と同じく取れていなかったと言わざるを得ません。

そうです。
日本だけではありません。当時の列強、それに巻き込まれた植民地全てが、合理性とのバランスを持って行動していません。

フランスは消滅です。(北部はナチスドイツの直轄、南部は傀儡ペタン元帥によるヴィシー政府)
オランダ、ベルギーにおいては第1次世界大戦に引き続き、2度目の侵略です。

最後の砦である英国は空襲で焼け野原です。

ちなみに、ソ連は結局推定2500万人が戦争で亡くなっています。
これってこんなに国民が亡くなって、やる意味があったのでしょうか・・・?
そもそも国家は国民の幸せを保証するために存在するはず。というより、何より「国民」を大切にするのが共産主義国家なのですが・・・。
※日本の犠牲者が軍人で約230万人。

いかに愚かだったのか。
これは「日本」の課題でもありますが、「人類」の課題なのです。

日本の愚かさ

さて、20世紀初頭、資源(石油)の大部分をアメリカからの輸入に頼っていた日本。
アメリカを敵に回すならば、それに替わるエネルギー供給源を確保しなければなりません。

東南アジア(インドネシア)にも石油がありましたが、この地域の制海権を握り安定的に石油を輸送できる状態ではありませんでした。

その上、中国大陸支配も実現する!というのはなかなか難しい計画でした。

それでも、「合理的」に検討を重ねていれば可能性は見えていたはずです。
海軍と陸軍が、日本を一体としてとらえ、国力を考えて、未来を見据えて決断出来れば結果は大いに変わっていたでしょう。

特別攻撃隊(特攻)

あまりに愚かしく、残念の一言に尽きます。

なぜ、あのような結果になったのか。

それは「結果」ではなく、「過程」を重要視したからでしょう。

「自分は頑張った。」「精一杯やった。」という自己満足。
最悪なことはそれを組織の上層部が決定し、実行したのは下層の若者たちだったこと。

しかも、上層部の人間は若者たちよりも生存率が高く、戦後間もなく「再軍備」された「警察予備隊」に加わり、最終的には自衛官として出世した人間もいるのです。

もちろん、人生をかけて、「日本を守る」という思いで自衛隊に奉職した方も多いでしょう。
ただ、あまりの愚策を実行させた責任の重たさを考えると、どうしても不条理に思えてしまいます。

あれをやれた日本人は、今の日本人と違うのでしょうか?
いや、まったく同じだと思った方が良いです。
真剣に考えなければ、また同じことをやります。

「結果」ではなく、「過程」、「頑張り」、「一生懸命」を続ける。
これはまずいな~と思っていても、行動を起こせない場の力。
いわゆる「空気」を読む文化。

こうやってずるずるとまずい「結果」を出し続けるのです。

これからの日本

前述のように、「人殺しである戦争はいけない。」なんてことは誰でも分かっています。
とはいえ、それを何らかの大義名分で簡単に実行できる人、国は存在しています。

これは日人の文化なの?と思ってしまいますが

「戦争」での失敗から、「戦争」をしてはいけない。

「バブル崩壊」の失敗から、もう二度と「バブル」を起こしてはいけない。
※経済学者の間では経済発展に「バブル」は許容されています。

「戦争」はしたくないんですが、周辺諸国の状況を見てみてください。
「戦争」しちゃってる国、しそうな国がありますよ。

これまでの約80年間、思考の停止、今まで通り、他もそうしている(軍隊を持たない!と言って持っているのは日本だけですが)、というよくある風景が最も危険です。

とにかく「結果」を客観的に、様々な立場から情報を得て、批判的に考えるのです。

そして「結果」を素直に受け入れ、「結果」を改善できるように行動を変容させる柔軟さを大切にしましょう。

「結果」が出ないのに、それまでの行動に固執し、同じ結果を繰り返す。
なんで?と問えば、「これしかないんです!」という答え。
やりそうですよね。

マクロとミクロ

物事の視点をマクロ(全体)とミクロ(個別)で分ける必要があります。

上記の『最後の証言 第1部 ~特攻篇~』を読んだ影響で、この映画を見てしまいました。

小説は随分昔に読んでいましたが、映画はちょっと避けていました。
というのも、同じ原作者、キャストで『海賊と呼ばれた男』の小説が面白かったので、その勢いで映画を見たら・・・。(あくまで個人の感想です)

ですが、この映画「永遠の0」は良かったです。
リアルとディフォルメの絶妙なバランス。シリアスな内容なのに、とても見やすくマイルドに仕上げたのは監督の手腕でしょう。

ちなみにラストシーンが映画のデモに使われています。
このシーンだけは、映画全編を通じている「戦友が語る宮部」ではなく「宮部自身の記憶」です。
さて、「生き残る!」と公言して非難を甘んじて受け入れ続けた人物が、なぜ特攻に志願したのか。

最後のシーンの宮部に「おや?」と思うはずです。
※この表現は映画だけで、小説にはありません。

興味のある方はご覧ください。

さて、話は逸れましたが『永遠の0』は基本的にミクロのお話しです。
『最後の証言』ももちろんミクロ。著者の門田氏はその点を特に注意してまとめ上げています。

すると、マクロの見方というものはどうなのでしょうか。

第2次世界大戦、太平洋戦争は日本にとって、世界にとってどのような過程で生じ、終わり、次の時代につながっていったのか。

例えば、原爆を広島、長崎に落とされた日本。

でも、原爆があったから本土決戦は避けられたというのも事実です。

もちろん、米ソ冷戦構造が出来つつあった大戦末期において、ソ連をけん制する「最終兵器」を手にしたアメリカにとっては貴重なPRにもなりました。

全ての出来箏は多面的に捉えなければなりません。

米国のスミソニアン博物館別館には、広島に原爆を投下したB29「エノラ・ゲイ」が展示されています。

このRマークは某都知事選をほうふつとさせますが・・・。

日本人にとっては微妙な気持ちになります。
「20万人を殺戮した爆弾を落とした爆撃機を展示するなんて!」と思うからです。

しかし、アメリカ人にとって「原爆」は「本土決戦」を避けた立役者です。
ちなみに、沖縄戦で12,000人ほどの死者を出した米軍は、本土決戦(ダウンフォール作戦)では10万人規模での戦死者を予想していました。

特攻、硫黄島など各地での徹底抗戦などの経験から、米軍が本土決戦を恐れていたのは間違いありません。

何が怖いかというと、いつまでたってもギブアップしないのです。
欧州の歴史でみればこれはロシア的戦い方です。

1812年ナポレオンのロシア遠征の焦土作戦、1941年独ソ戦「冬将軍」、そして現在のウクライナ戦争(人間の盾のように兵士を投入)。
どれだけ国民が死んでも、被害が拡大してもギブアップしません。
これは戦う側も恐ろしいでしょう。

日本も中国が都を変えて戦い続けた(南京→漢口→重慶)ため苦しんだのと同じですね。

ヴェトナム戦争でアメリカが敗北したのも同じ構造。

つまり、第2次大戦以降の戦争で勝敗はきれいに決まらない!という歴史的な事実を踏まえてみれば、今世界中で起こっている戦争(ウクライナ戦争、ガザ戦争)の行く末がとても心配されますね。

マクロで見ていくと、色々とつじつまは逢って見えてきます。
本当はもっと色々と複雑に絡み合っているんでしょうが。

ということで「原爆」は何だったの?と客観性を持って、ミクロはもちろん、マクロでも考えて、そしてこれからを考えて選択していくのです。

日本は唯一の被爆国だから、世界から原爆を無くす運動の先頭に立つ!

これは崇高な理念の理想的な言動です。

しかし、未だに自衛隊は一般的に「違憲」であり、様々な制約があり続ける中で、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、そしてロシア連邦という核保有国に囲まれ、しかもそれらの国々とは国交が無い国(北朝鮮)、対立状態(経済制裁の対象国)の国だったりします。

そんな危うい安全保障環境で日本の唯一頼みの綱はアメリカ合衆国
大統領選を見ていても、日本も11人も総裁候補が出て来て大丈夫?!って感じですが、あちらも高齢の現役大統領を引きずり降ろして、それまで散々批判してきたカマラ・ハリス氏を急に持ち上げて何とかしようとする民主党。

対するトランプ前大統領は暗殺未遂事件以降どうも元気が無い。
これも何らかの裏があるのでしょうか。

いずれにせよ、どちらもなかなか大変のようです。

いやいや、それはスナク大統領が下院(庶民院)選挙で大敗して辞任した英国、同じく選挙で敗戦濃厚になると極左政党とも連携して何とか過半数を維持したフランス・マクロン大統領。

今、世界各国でリーダーが不在と言われています。
結構、危うい空白期間。

さて、日本はどういう行動をとるべきか。

ぜひ、歴史を学び、現在を学び、そして将来について自分なりの考えを持ってもらいたいと思います。

これが「良き市民」への第一歩。

いや~本当に考えさせられました。

それにしても、単純に「全く効果の無い」と分かっていて特攻を繰り返す帝国海軍、陸軍に腹が立ちます。

結局、自分の立場、評価、責任など、人の命に比べれば取るに足らないものを優先して、未来ある若者の命を無駄に消費し続けたのです。

もう少し現代の私たちにとって自分事のようにとらえれば、貴重な人生の一部(時間)を「結果」が伴わないと分かっている「愚策」支持する責任者のようなものです。

もちろん「結果」が全てとは言えませんが、「特攻」並みに不毛な取り組みは今日もみられるのではないでしょうか。

多分、大人になれば実感することが多いのではないでしょうか。

「永遠の0」の宮部は上官にぶん殴られても、信念を曲げませんでした。

弱いけど強いヒーローでした。

なかなか、出来ませんね。

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