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バンドクリニック2023

令和5年2月12日(日)

3年ぶりに開催されたバンドクリニック。

ここのことろ、毎週のイベントで「3年ぶり!」というコメントばかりしているような気がします。

とにかく出演団体の急遽キャンセルも無く、有観客で、ほぼ制限なく(マスク以外は)実施できたことは本当に幸せなことです。

集客に苦労

先週のバンドセッションも3年振りで参加者を集めるのが大変でした。

そして、バンドクリニックも集客が本当に苦労しました。
結果としてはコロナ前の6割程度の集客でした。

コロナ前であれば、1階席1300席が中高生ですぐに満席になりました。

2階席は指導者で200名近くの方が、埼玉県のみならず、近県から参加してくださっていました。

例年、3学期の始業式に申し込みを受け付けしてあっという間に満員御礼でした。
多くの学校にお断りの連絡をするほど人気の行事でした。

それが今回は生徒が500名ほど。

指導者は80名・・・。

これでは赤字がすごいことになるので、例年は入場できなかった出演者の保護者にお越しいただくことにしました。

それでも約1000名。

またここから積み上げていくしかありません。

もしかしたら「課題曲」と「新曲」の2枚看板は、現状のニーズからずれ始めているのかもしれません。

「課題曲」を聞きたい!という学校はどれほどあるのでしょうか。

埼玉県の高校でA編成は30数校。

中学校でも全県でどれくらいになるでしょうか。

しかもコロナ前からですが、「課題曲演奏会」はあちらこちらで開催されるようになりました。

さらに、新曲に関してはネットで試聴はいくらでも出来る時代です。

ライブでしかできない良さをどう発揮するか、コロナを経験した後のリニューアルをすべき時を迎えていると感じました。

今年度まで中心で活躍してくださったT先生はご退職に伴って、ご勇退となります。

この行事を担当する研修部会も人が入れ替わり始めました・・・。

若い人にどんどん活躍してもらいましょう!

中学校

今回オープニングコンサートで演奏してくださったのは、さいたま市立土屋中学校、志木市立志木中学校、そして東部地区の星である越谷市立大相模中学校

前日には埼玉吹奏楽コンクール新人戦本選会に参加して、翌日もさいたま市文化センターで頑張って演奏してくれました。

とにかく中学生?ってくらい上手でした。

この時期に、中学生でここまで演奏できることは「すごい」の一言です。

コロナ世代と言われて(今後も言われ続けると思います)、どこの学校でも、度の部活でも苦労している世代です。

ある程度仕方ないかな~と言い訳をしていますが、同じ厳しい環境でここまで頑張っている中学生がいる、ということが印象に残りました。

何か、表情が違うんです。

自信があるのか、顔つきに意思の強さを感じる生徒が多くいました。

普段から鍛えられている証拠でしょうか。

中学生ってもっと幼かったような気がするのですが・・・。

シンガポールの中学生も凛としていて、「違うな~」と思う事が多いですが、今日の中学生にも少し同じものを感じました。

高校生 課題曲講座

高校生は日本を代表する学校である、春日部共栄高校と埼玉栄高校。

練習時間がほとんどない中、課題曲を2曲ずつ演奏していただきました。

全くカラーの異なる両団体の演奏は非常に興味深かったです。

朝のリハーサルか聞かせて頂き(ステージマネージャーだったので・・・)、それぞれの取り組みを自分の耳で聴くことが出来てとても良い勉強になりました。

埼玉栄高校は、豊かな音色をすべての音で作り出すことを重要視しています。
多少の音程などの乱れも、個々の響きがカバーしてくれます。

これが、例年取り上げているクラシック・アレンジ作品を奏でることに適したサウンドを作り上げています。

これに対して、春日部共栄高校は非常に直線的でスピードが速い音でクリアなサウンドを作り上げています。

これが、春日部共栄高校のカラーである課題曲5番や現代音楽的な作品に適しているサウンドになります。

普段から、自分たちのカラーにあったサウンドづくりをしているんだな~と再確認できました。
積み重ねですね。

ちなみに、リハーサルで栄高校のS先生が客席から指示を出されていましたが、これが本当に的確で素晴らしいです。

私の耳はTutti(全体合奏)でそれぞれの声部を聞き分ける精度はありません・・・。
分割して順番に合奏するのは、一重に私の耳が悪いからだと思い知りました。

あと、記憶力。

1回で課題の個所を何か所も把握して、それを演奏し終わるまでしっかりと覚えていられません。
まだまだ修行がたりません。

結局、指導力の有無で「効率の良い練習」が出来るか否かが決まっているのだと思います。

不動岡が頑張るより、私自身が頑張らないといけません。
でも、そろそろ課題曲、自由曲の方向性も見えてくる時期なので、この点をしっかり考えようと思いました。

課題曲

さて。
各方面で物議を醸しだしている今年度の課題曲。

はっきり言って、このトップバンドをして、そして例年のバンドクリニックで課題曲を聴いてきた私の感想からしても

今年の課題曲は難しい・・・。

これを確信しました。

もちろん楽譜が渡されてから2週間にも満たない時間で、ここまでの演奏を作り上げるのは見事としか言いようがありません。普通は出来ません。

それでも、もし自分たちがとり上げたら「どうにもできない限界があるな~」と明確に伝わりました。
それにしても、中学生はどれを選ぶのでしょうか・・・。

ということで、リハーサル、本番と聴くことが出来た私が一番勉強になりました。

特に委嘱作品である3番「レトロ」は課題曲に不適当だと私は考えます。
課題曲5番を廃止した理由と矛盾しているのではないでしょうか。

課題曲は、「平易で中高生が取り組みやすい作品」という条件があるはずです。

http://www.ajba.or.jp/00ajba/01_coucours/kadaikyoku/33th_asahi.pdf

ちなみに、審査員は

高 昌帥、八木澤教司、山内雅弘、全日吹連・朝日新聞社の代表者

確かに作曲家の皆さんは吹奏楽を深くご理解なさっている皆さんです。

全日本吹奏楽連盟の代表者とは、理事長、副理事長などでしょうか。

さらに朝日新聞社の代表者。

作曲家の皆様は課題曲の趣旨を良くご理解なさっているはずですので、このような課題曲が設定された理由は以下のいずれかしかないでしょう。

1 応募作品が少ない。

募集要項に該当するような作品が無い。

2 作曲家の意見よりも、その他の審査員の意見が強い。

さらに、朝日新聞社の代表者の方はスコアを見ながら適切な作品を選出できるのでしょうか。

この調性、メロディは中高生でも演奏できるのか、という判断をプロフェッショナルが演奏する最終審査に残った3曲を聴いて判断できるとは思えません。

ちなみに世界的に権威のある作曲コンクールにおいて、作曲の専門家以外が選考に関わるコンテストは存在するのでしょうか。

あえて言えば、全日本吹奏楽連盟の代表者も作曲の専門家ではありません。

全日本吹奏楽連盟の偉い人たちは、全国大会へ出場する部活の顧問です。
世の一般的な吹奏楽部の事は理解していないのかもしれません。

とにかく、毎年文句を言いながら課題曲を選ぶのがデフォルトになっていて麻痺してる私の感覚でも、今年の課題曲はひどい。

部活動を取り巻く環境が、時間短縮、人数減少の方向性に進む中、なぜ例年以上に難解な作品を全国の中高生に演奏させるのでしょうか?

こんな当たり前のことが通用しない組織では、より一層吹奏楽から離れていく人を増やしていくことでしょう。

わたしもそろそろコンクールから足を洗いたいです。
秋山先生からいつもいつも言われていますが・・・。「いつまでコンクールやってるの!」って。

クラブチームの東部支部吹奏楽団、社会人吹奏楽団はのびのび音楽を楽しめます。

本来は、学校の部活動もそうあるべきではないでしょうか。

そもそも、吹奏楽連盟がおかしいから吹奏楽は終わってしまうのではないかという、私の仮説がに対する思いが深まりました。

お分かりかと思いますが、私は無責任な大人の判断に怒っています。
コロナ関連もひどかったですが、課題曲はもっと身近で影響が大きすぎます。

ファイナルコンサート

和光国際高校と叡明高校という、今飛ぶ鳥を落とす勢いの両校が演奏してくださいました。

どちらも大変多くの部員数で、人数を減らしてステージで演奏していました。

ステージに余るほどの部員。
どちらの学校も人数を減らして演奏していました。

これには地域差を感じます。

ちなみに出演していた中学校の副顧問の先生から、

「なんで高校の吹奏楽部はあんなに人数が多いのですか?」

と言われました。

いやいや、このステージに立っている学校を基準にしないでください・・・。

この日に出演した学校がある立地条件。
人口が多いです。

さいたま市、越谷市、春日部市、そして和光市。

ただでさえ人口が多いのに、さらに、「コンクールで良い結果を出している学校で吹奏楽をやりたい!」という思いがある中学生が集まってくるのです。

本気で全国大会を目指すなら、伊奈学園か栄か共栄に行くべきです。
というのも、30年以上この3校が全国大会出場を独占しています。(以前、3出制度がありましたが・・・)

ちなみに全国代表がここまで長く微動だにしない支部は西関東支部しかありません。

この3校合わせて部員数は学年で250人は下らないでしょう。

埼玉県のトップ中学校の一定数はこの中に含まれます。

ですから、2学年で100人近くいる学校はこの3校+西関東大会常連校というごく限られた学校だけのことなのです。

役員をやっていた先生の学校は1年生が9名だそうです・・・。

確実に吹奏楽部員は減っています。

これを危機感を持って受け止めつつ、次の手を打っていかなければなりません。

少子化の波は地域差があることで、認識にズレがあることが最大の課題です。

多くの部員に恵まれていればは当事者意識が生まれる訳もありません。

まずは東部支部から何とかしなければ!

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